![]()
会津駒ケ岳は会津南部に位置し、福島県では燧ケ岳に次いで二番目の高峰 である。その山容はなだらかで、女性的な雰囲気をもっている。夏には多 くの花々が咲くことでも知られており、ハイカーに人気のある山だ。
燧ケ岳の山頂に立ったとき、その北側に見えたのが会津駒ケ岳であった。積雪があってもおかしくないこの時期でも、安心して 登ることができるということで、今回はこの山への山行を決定した。 国道352号を桧枝岐村まで走ってくる途中に見えた山の山頂付近は、すっかり雪化粧をしていた。入り口となる滝沢登山口 は、国道から車で数分のところにあった。取りつきの階段のすぐ下に車を停めることができた。7時40分、登山開始。始めか らかなりの急登が続いた。しかも、足元は木の根っこが密集しており、登りづらく、早くも息があがってしまった。しばらく は、この急登を我慢しなければならなかった。スタートから1時間ほどすると、日陰には雪が目立ちはじめた。2.4kmの地点 で水場にでたが、ここは用無し。もう少しで中間地点なので先を急ぐことにした。水場を過ぎると林の切れ間からは、山頂であ ろうか、なだらかな山肌を見ることができた。やがて樹林帯を抜けると、そこは頂上直下のひらけた湿地帯であろうか、とても 開放的なところだ。この山を象徴する光景だろう。このあたりまで来ると、雪はだいぶ積もっている。山頂までは、あと1km ちょっと。まずは目の前の駒ノ小屋を目指す。そこから20分で駒ノ小屋に到着した。すぐそばにある駒の大池は氷に閉ざされ ていたが、夏には一番賑わうところであろう。ひと休みしたあと、残り0.7kmのラストスパートである。下山してきたおじさ んから、あともう少しと励まされると、まもなく山頂に到着した。山頂はなだらかで、立派な頂上標が建てられている。そこか らは尾瀬からとは反対から見る燧ケ岳をはじめ、奥会津、日光、奥利根などのすばらしい展望が広がっていた。しばし景観を楽 しんだ後、下山を開始した。途中で先ほどのおじさんと合流し、一緒に下りることになった。おじさん曰く、登りに熊を見かけ たと言うではないか。幸い熊に会うこともなく無事下山したあとは、村内の燧の湯で汗を流した。 ![]() ![]() 7時40分に出発 取り付きに架かる立派な階段 ![]() ![]() 冬枯れの樹林帯を進んで行く 一段下ったところに水場がある ![]() ![]() 木々の向こうに会津駒ケ岳が現れる 駒ノ小屋が見えてきた ![]() ![]() 左手には燧ケ岳 駒ノ小屋に到着 ![]() ![]() 結氷した駒の大池。山頂はすぐそこだ 3時間40分で会津駒ケ岳に到着 ![]() 山頂はかなりの積雪だった。雲ひとつない超快晴のなか、ここからの最高の景色をひとり占め 先日登った燧ケ岳と至仏山が一望のもとだ ![]() 尾瀬檜枝岐温泉 燧の湯 前回の燧ケ岳の後も利用した温泉。国道352号線で滝沢登山口への分岐を過ぎたところ にある。内風呂は立派な作りで、露天風呂からは眼下に渓流の流れを眺めることができる。 効能 : 切り傷、やけど、関節痛など 600円 <山行後記> 開始からしばらくの急登はかなりしんどい思いをしたが、それを過ぎれば天候には恵まれ、 とても楽しく登ることができた。積雪はだいぶあったものの、しまった雪のおかげで登り やすかった。山頂下の駒ノ小屋周辺の雰囲気はとても良く、是非、夏にも一度訪れたい山 であった。
![]() |
|
|