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9月に入り急に涼しくなり、山歩きをするには一番良い季節となった。 場所は苗場山だ。以前登ったときは、山頂からの眺めをまったく楽しむことができなかった。 今日は曇りだが、前回のようなことはないだろう。
夜中に町営駐車場に到着し、朝になり十分明るくなってから歩き出した。ルートは前回同様で祓川コースだ。まず20分歩くと 和田小屋にでるので、ここで水を補給し再度装備を整えてから登山口に向かった。ルートには正面に広がるスロープの右側の樹 林帯を入って行く。岩がゴロゴロした急な道を足慣らしのためゆっくり登って行くと、次第に傾斜はゆるみ木道へと変わった。 1時間歩いて下ノ芝にでたので、ここで足を止め、息を整えることにした。同じように休んでいる人たちが大勢おり、絶好の休 憩ポイントになっている。息が整ったところで再び歩き出した。下ノ芝までの急な登りも、その先は比較的ゆるやかな道に変わ り、ところどころに木道が敷かれ歩きやすい。30分もすると中ノ芝だ。ザックを下ろし小休止した。ここまで来るとだいぶ視 界が開ける。先ほどの下もそうだったが、休憩スペースは開放的なウッドデッキが設えており、誰もいなければゴロ寝でもした い気分になる。振り返ると谷川連峰をはじめとするパノラマが広がっている。中ノ芝から上ノ芝までは気持ち良い道が続いてあ っと言う間だった。そのまま進むと次は小松原分岐だ。ここではカッサダムを見下ろせ、その先に平標山や巻機山、越後三山な どを見ることができる。しばらく行くと神楽ケ峰だが、ここは山頂という感じではないので実際の山頂はここから少し登ったと ころにあるのだろう。神楽ケ峰を巻くと一旦下りになる。ここまで稼いできた標高を一気に吐き出してしまうので、帰りの登り 返しが大変そうだ。目の前には苗場山が姿を現した。どっしりとした山容は威風堂々として映る。途中の雷清水で喉を潤し、鞍 部まで下るとそこはお花畑だ。前回の6月に来たときは多くの高山植物が目を楽しませてくれた。今でも種類は多くないが花を 見ることができるので、ここはのんびりと歩いて行く。まもなく山頂直下の雲尾坂にでると、ここからは最後の急登になる。こ れまでの道程で一番きつい登りだがそんなに長くは続かない。やがて道が平坦になり、木道に変わるとその先には広大な山上エ リアが広がっていた。山頂近くにあった遊仙閣という山小屋はなくなっていたので、少し先にある苗場山頂ヒュッテの前で昼食 にした。ヒュッテの向こうにはこの山最大の見せ場である高層湿原を見渡すことができる。何度見ても凄い眺めで、ここが20 00メートルを優に超える山の上かと疑わずにはいられない。湿原越しに見る周囲の山々もまた素晴らしい。まさに苗場山を象 徴する光景と言える。 ![]() ![]() ![]() まだまだ余裕ありの町営駐車場 山頂の楽園を目指して6時20分に出発 和田小屋で水を補給する ![]() ![]() ![]() ゲレンデ脇から登山道が始まる 下ノ芝を通過 中ノ芝で小休止 近年敷き替えられた木道は快適 平標山と仙ノ倉山が見える ![]() ![]() 巻機山と越後三山の眺め カッサダムを見下ろす。向こうには谷川連峰 ![]() ![]() ![]() 神楽ケ峰を通過 神楽ケ峰からはいったん下る 雷清水で喉を潤す 前回と違ってチョロチョロとしか出ていない ![]() ![]() 雷清水から苗場山。とてもどっしりした山容 雲尾坂から一気に山頂目指して登って行く 鞍部まで下ったあとの登り返しが大変そうだ ![]() ![]() ![]() ![]() 終わりゆく夏と秋の訪れ ![]() ![]() 山頂手前の急登で足を止める。振り返ると神楽ケ峰 広大な山上エリアにでた ![]() ![]() 4時間ちょっとで苗場山に到着 苗場山頂ヒュッテでランチにする 以前はこの脇に遊仙閣が建っていた ![]() ![]() ヒュッテの先に広がる眺め。奥には谷川連峰の山々 ![]() 広大な高層湿原に点在する大小の池塘がいいアクセントになっている。まさに雲上の楽園だ 山頂からの眺めはこちら ![]() ![]() 解放感抜群。気分最高のぶらり山上散歩 この雄大な眺めが苗場山の一番の魅力だ <山行後記> 花の盛りが過ぎ、紅葉前の静かな時季だった。曇り空ではあったが終始快適に歩くこと ができた。山頂への道程は、初めと終わりに急な箇所があるもののそれ以外は木道が整 備され、好展望の歩きやすいものだった。そして何と言っても、山上湿原とそれを取り 囲むような山々の眺めがとても印象的であった。 ![]() |
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