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標高2000mを超えるスカイラインはこの先、国道最高地点へと達す る。荒涼とした火山帯から、やがて緑豊かな高原へと車窓の眺めが変わ っていく。草津白根山はそんな群馬と長野のほぼ県境にある活火山であ る。通常は白根山、逢ノ峰、本白根山の総称を草津白根山と呼ぶ。
8時半に白根火山バスターミナルの駐車場に着くと、すでに多くの観光客で賑わっていた。隣に停めた車のおじさんと暫く話しを したあと歩き出した。おじさんは今見ごろの花々が狙いらしい。道路を渡ると眼下には湿原があり、一番大きな弓池では元気に 泳いでいたカルガモの親子がとても可愛かった。この池を半周した先は逢ノ峰を回りこむような車道となっており、しばらく進 んで行くとロープウェイ山頂駅となる。手前には山頂方向へ掛かるリフトが稼動していたが、手抜きしてリフトを使うまでもな い。脇の踏跡が登山道らしいので登って行った。シラビソ、コメツガ、ダケカンバ、ナナカマド等の高山帯樹木が生い茂る中を 10分ほどで平坦な道となり、先ほどのリフト終点と合流した。すぐに視界が開け、大きな噴火口跡が目に飛び込んできた。こ の噴火口跡の斜面にへばり付くように遊歩道が設けてあり、ここからが本日のメインステージだ。道の両側に群生するコマクサ が迎えてくれた。一面に敷き詰められたコマクサはとても鮮やかで、その多さに驚かされた。開花時期としては若干早いのかも しれないが、想像していた以上の素晴らしさに感激だ。まさにコマクサ畑といった感じだ。さすが高山植物の女王と言われるだ けのことはあるが、もろい砂礫帯の上で根をおろし、懸命に咲いている姿は何だか健気でもある。地元の人たちが植生復元して いるそうだが、これだけの規模になると相当に大変だろう。その後、鏡池分岐を右へ進むと山頂へと続く緩やかな上り坂が続い ており、こちらにも見事なコマクサがたくさん咲いていた。花々を愛でながらのんびりと歩いていっても、あっけなく山頂へ到 着してしまった。本白根山遊歩道最高地点だ。本白根山の三角点はこの先にあるのだが、有毒ガス発生危険のため行くことが出 来ないので、ここを山頂とする。一休みしたらすぐに下山することにした。帰りは展望台から鏡池を通って、ロープウェイ山頂 駅まで行き、逢ノ峰の東側を回って駐車場まで戻った。 ![]() ![]() ![]() レストハウス前の駐車場 スタートするとすぐに弓池がある カルガモ親子の微笑ましい光景 ![]() ![]() 弓池の奥に続く湿原の遊歩道 高原ルートは山田峠を越えて横手山に至る ![]() ![]() 本白根火口の眺め 道の脇にはコマクサがいたる所に咲いている ![]() ![]() この先は硫化水素ガス発生のため立入禁止となる 帰りは左奥の展望台に登ってみる ![]() ![]() すぐそこには万座温泉とスキー場が見える ひっそりとした鏡池 ![]() ![]() 白根火山ロープウェイまで戻ってきた 白根山と駐車場。この上に湯釜がある 【 草津白根のコマクサ図鑑 】 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() <山行後記> 梅雨の中休みで意外と天気が良かった。今回は登山と言うよりも、コマクサが見たくて ここまでやって来たので、まあ大満足だ。麓の温泉も相変わらず良かった。この草津白 根山にはいろいろなハイキングコースがあり、誰でも観光気分で見て周ることが出来る 楽しいところだ。 ![]() |
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