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先月の黒姫山に続いて、北信五岳の最後の一座である戸隠山に登ろうと思っていたのだが
数年前に登った妙高山が悪天候だったため、目的地を急遽妙高山に変更した。
前回は燕温泉から登頂したが、今回は妙高高原から行くことにした。
目が覚め、車から出るとこれ以上ない最高の天気となっていた。目指す妙高山も山頂までくっきり見ることができる。寒さであ まり眠れず、すっきりしないがこんな日なので俄然やる気が湧いてきた。広大なスキー場の駐車場には車はまばらだ。その駐車
場の一角に妙高高原スカイケーブルの山麓駅があり、始発前の乗車待ちの列にしばらく並んだ。スカイケーブルではしばし紅葉
観賞を楽しみ、やがて山頂駅に到着した。まずはスキー場のスロープをまっすぐ登って行くのだが、いきなりこれはきつい。ス
キー場の斜面はこれだから歩きたくない。準備運動のつもりでしばらく登るといよいよ登山道になる。落ち葉の敷かれた緩やか
な道からは素敵な紅葉の眺めを楽しめる。澄み渡る青空に色付いた木々がよく映えている。紅葉のトンネルを貫けると目の前に
妙高山が現れた。その先は林道になり、ほどなく大谷ヒュッテにでたので、ここでザックを下ろし小休止する。噴煙を上げる南
地獄の上に妙高山が聳えている。裏手にまわれば上越国境や燧ケ岳、至仏山などの山々も見渡せる。天気はこの後も問題ないだ
ろう。再び林道を進むとすぐに天狗堂入口となり、ここから急登を20分ほど頑張ると天狗堂にでた。ここは燕温泉からのルー
トとの合流点で、これより先は前回来たときに歩いている。光善寺池、風穴を通過し、次第に道が急になってきた。眼下には野
尻湖と斑尾山、その隣には先日登った黒姫山が大きく見える。九合目までやって来るとそこは鎖場で数人が順番待ちをしていた。
鎖場を難なく終え、道は火山岩が勝る険しいものに変わった。このあたりから急に疲れを感じ、休みやすみの歩きになった。見
上げれば山頂まではまだまだ距離がありそうだ。以前やって来たときは、見晴らしが悪く淡々と登ったせいかそれほど距離を感
じなかった。今日はやけに長く感じる。立ち休憩を繰り返し、スローペースで進むとようやく南峰の妙高大神で、そこにはすで
に多くの人がいた。その先を数分行くと妙高山北峰に到着した。山頂標が立てられているがこちらの方が南峰よりも低い。さて
前回はまったく望むことができなかった山頂からの眺めを楽しむことにする。ぐるりと360度すべて眺望が利くが、そこで一
番見晴らしの良さそうな岩の上に立ち周囲を見渡す。ひと際目を引くのは火打山と焼山で、この二峰の並ぶ姿は惚れぼれする眺
めだ。奥には雨飾山が覗いている。北の方角に目をやると日本海に浮かぶ佐渡島が薄ぼんやり確認でき、眼下には頸城平野が広
がっている。隣に目を移すと野尻湖を抱くように斑尾山。奥には高社山、さらに志賀高原の山々が続く。黒姫山は相変わらずの
存在感を放っており、その向こうに高妻山と戸隠山が控えている。こちらから見る高妻山はこれまでのような鋭さとは山容を異
にする。さらに遠く槍穂から後立山まで北アルプスの長大な連なりも見て取れる。どこを向いても素晴らしい眺めだ。青空のも
と、これだけの大パノラマは久しぶりのような気がする。さて、もう少しゆっくりしていきたいのだが、帰りのスカイケーブル
の時間が気になるので急いで下山することにしよう。
![]() ![]() ![]() 出発の朝。駐車場からの妙高山 スカイケーブルを下り、スロープを登る 紅葉のトンネルがゆるやかに続く ![]() ![]() ![]() 林道に出るのでしばらく行くと 大谷ヒュッテではじめての休憩 ヒュッテから眺める妙高山 ![]() ![]() ![]() ここから天狗堂までは急登になる 天狗堂で燕温泉からのルートと合流 光善寺池はほとんど水がなかった ここでも休憩してしまう ![]() ![]() ![]() ようやく鎖場に 順番待ち。登ってしまえばアッという間 鎖場からは岩場が多くなり登りにくくなる ![]() ![]() 妙高山南峰にはたくさんの人が休憩中 4時間15分かかってようやく北峰に到着 ![]() ![]() 野尻湖の隣に斑尾山。その向こうに高社山、背後には志賀高原 眼下に広がる頸城平野 ![]() ![]() 頸城三山の二峰、火打山と焼山の眺めが素晴らしい 火打山の天狗の庭や雷鳥平まで見える ![]() ![]() 北方向に日本海を望む。佐渡島まで見えるそうだが。。。 先月登った黒姫山。後ろから頭を出しているのは飯縄山
![]() ![]() 黒姫山の右手に高妻山。この山域ではかなり目立つ存在 北アルプスを遠望
<山行後記> スカイケーブル使用でもう少し楽に登れるかと思ったが、鎖場から先は完全にバテ てしまった。そのスカイケーブルも帰りの便を考えると行動時間が8時間あまりし かないので、あまりゆっくりは出来ない。歩きで下山するなら別だが。しかし、天 候に恵まれたのは何よりで、中腹までの紅葉と山頂からの絶景を満喫することが出 来たので良かった。
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