Touring5

今年2度目の北海道ツーリングです。完全に北海道病に侵されてしまった観があります。今回
は1週間と、これまでより期間が長いので、まだ行ったことのない日本海から稚内方面に行っ
てこようと思います。その後は道東から札幌まで、温泉を絡めつつ、なにか美味いものでも味
わいながら楽しんできます。と言っても、やはりメインは走ること。北海道の大自然を感じなが
ら存分に北の大地を駆け巡りたいです。
2006年9月22日〜28日
1日目 札幌〜当別〜厚田〜留萌〜羽幌〜天塩〜豊富〜稚内 【 稚内グランドホテル 】
2日目 稚内〜宗谷岬〜クッチャロ湖〜幌内〜紋別〜サロマ湖〜網走 【 網走セントラルホテル 】
3日目 網走〜斜里〜ウトロ〜羅臼〜標津〜弟子屈〜阿寒湖〜雌阿寒温泉 【 国民宿舎野中温泉 】
4日目 雌阿寒温泉〜足寄〜ナイタイ高原〜清水〜狩勝峠〜富良野〜十勝岳温泉 【 国民宿舎カミホロ荘 】
5日目 十勝岳温泉〜富良野〜日高〜夕張〜札幌 【 札幌プリンスホテル 】
6日目 札幌〜支笏湖〜喜茂別〜倶知安〜ニセコ 【 五色温泉旅館 】
7日目 ニセコ〜ルスツ〜喜茂別〜定山渓〜札幌
Kawasaki ZEPHYR1100
空冷4ストローク並列4気筒DOHC2バルブ 総排気量 1062cc
最高出力 63kw(86ps)/7500rpm 最大トルク 83N・m/7000rpm
全長 2165mm 全幅 780mm 全高 1115mm 乾燥重要 245kg
燃料タンク容量 18L
いつものように札幌のバイク屋へ行き、これから一週間をともにする相棒とご対面。そこには今まで乗ったものとは違い
がっしりとした武骨なボディのバイクがありました。ゼファーは昔のカワサキのイメージを踏襲した味のあるデザインで、
これぞカワサキと言わずにはいられないマシンです。
札幌を出発し、厚田に出るまでは少し時間がかかってしまいました。ここからは日本海を見ながら一路、稚内に向かって
ひた走ります。数時間バイクを走らすと、左前方にぽっかりと浮かぶ利尻島が見えてきました。雲がかかってしまっていま
すが、その雲間から射す夕日がとても絵になる情景となっています。いつかこの島にも行ってみたいものであります。右手
にはサロベツ原野が広がっています。人工物のない広大な風景をどこまでも見渡すことができます。だいぶ陽が傾いてき
ましたので、先を急ぐことにします。しばらく走ると、間もなく最果ての町、稚内に到着です。南稚内駅の近くにある今夜の
宿に落ち着きます。
2日目になりました。今日は網走まで走ります。ちょっとばかり距離はありますが、国道238号線をオホーツク海にそって
ひたすら下って行くだけです。では、張り切って出発。まずは宗谷岬に立ち寄ってみます。稚内まで来たら、やはりここは
はずせませんね。お約束とも言える、日本最北端の地モニュメントと間宮林蔵様を写真に収めます。せっかく日本最北端
まで来たので、すぐに立ち去ってしまうのももったいないので、近くにある土産物屋に、まったく買う気がないのにいってみ
ることにしました。ちなみにここは日本最北端にある土産物屋だそうです。ついでに隣にある日本最北端の公衆トイレにも
いきました。少し下ったところには、最北端のガソリンスタンドなんてのもあります。ここまでくると何でもあり状態ですね。
【 本来、日本最北端の地は、北方領土・択捉島にあるカモイワッカ岬です 】
宗谷岬からが本日のルートのメインになります。宗谷岬で知り合った二人のライダーとしばらくご一緒します。左手に海を
見ながら一路、網走を目指してひた走ります。オホーツク海側の道ではけっこう風を受けますが、重量のあるゼファーの
車体は、まったく安定感を失いません。
クッチャロ湖を過ぎたところで休憩です。海沿いをひたすらまっすぐなので、少々飽きてしまうかと思いましたが、これが意
外と変化があり、それほど飽きませんね。昨日の日本海沿いの道とは、またひと味ちがうものがあります。
順調に距離をのばし、サロマ湖までやってきました。ここまで来ればもう少しです。小腹がすいたので、道の駅でホタテの
浜焼きなるものを食べました。やはりグルメ的なものも少しは食べてみなければといったところでしょうか。
3日目は朝からいい天気です。今日の予定は知床峠を周って雌阿寒温泉まで行きます。今年の夏にも同じ宿を訪れまし
たが、ここの温泉がなかなかいい感じですっかりお気に入りとなってしまいました。
まずは、ウトロを目指して走りますが、その途中にある小清水原生花園に立ち寄ってみましょう。花の時季はとっくに過ぎ
てますが、駐車場には観光バスが何台も入っており、随分と賑わっておりました。そばには可愛らしい釧網本線の駅舎が
あります。ついでに周りを見渡せる高台が設置してあったので、登っておきました。
ウトロからは高速コーナーでグングン峠道を駆け上がっていきます。ゼファーとともに快調なライディングを満喫できます。
やはりここ知床横断道路は何度走ってもいいですね。さて、知床峠に着いたので休憩することにします。青空に羅臼岳が
きれいに見えます。
知床峠から見えるこちら側の海は太平洋です。そして、そこに浮かぶ島は国後島です。そうです。我が国の領土、国後島
です。正面のは羅臼山で、左にあるのは爺爺岳でしょうか。もうすぐそこに、こんなに近くにあるというのに。。。
羅臼、標津と過ぎ、次は開陽台に行ってみます。開陽台へはやはり北十九号線を走らない訳にはいきませんね。地平線
に向って延びる直線道路は感動的です。ここならいくらでもスピードを出せますよ。コラコラ。しかし、ここはあえてスピード
を抑え、この道ならではの良さを感じながら走るのが正解なんです。
開陽台には多くのライダーがいました。私も彼らのバイクの中にゼファーを停めます。なんとなく仲間意識を感じてしまう
のは自分だけでしょうか。車ではこんなことはありません。ここでは地球が丸く見えるそうですが、なるほど、確かにそうで
すね。展望台からは、牧草地や丘陵など牧歌的風景がぐるりと見渡せます。
開陽台を後にし、弟子屈からは先ほどまでとは一転して急カーブの連続する阿寒横断道路を進みます。阿寒湖の手前で
双湖台に寄ってみました。高台からはペンケトー、パンケトーという二つの湖を俯瞰できます。ここから見るペンケトーは
北海道の形に見えるそうですが、う〜ん?見える気もするけど、いささか無理があるようにも。。。
次第に日が傾いてきたので先を急ぐことにしましょう。阿寒湖を通過し、オンネトー方向へ入っていくと間もなく本日の宿、
雌阿寒温泉に到着です。ツーリングの疲れには温泉に限ります。今夜は温泉三昧だな。
出発する前に最後の温泉に入って鋭気を養うことにします。ここの温泉の場合、個人的には露天風呂より内風呂のほう
が好きですが。。。
宿から数分走るとオンネトーがあるので行ってみました。1日に何度も湖面の色が変わると言われております。少し雲が
広がっていますが、陽が差せば鮮やかな色あいを見せてくれることでしょう。向こうに聳える阿寒岳と阿寒富士との一体
感がなかなかです。
オンネトー見物も終わり、本日の目的地である十勝岳温泉に向かうことにします。まずは、国道241号線に出て、とりあ
ず上士幌へと進みます。今日も朝からゼファーは絶好調のご様子。空冷2バルブの奏でるサウンドが心地良いです。1
時間20分ほどで上士幌をぬけ、ナイタイ高原牧場に到着です。ここは一度来てみたかったところなのです。見渡す限り
牧草地が広がり、日本一広い牧場というのも納得がいきます。改めて北海道のデカさを実感します。
3時半過ぎに十勝岳温泉に着きました。この温泉は北海道で一番高いところある温泉だそうです。その中のカミホロ荘が
今夜の宿であります。国民宿舎なんですが、とても立派な建物です。正面には上富良野岳が見えます。
駐車所ではキタキツネがお出迎えして下さいました。親子でしょうか。とても人慣れしてるようで、餌をくれとばかりに辺りを
ウロウロしております。可愛い〜。
5日目の朝を迎えました。昨夜は何度も温泉に入り、これまでの旅の疲れを癒しました。確か昨日も同じことを言ってた
ような。。。
町へ下りる前に、宿の前の道を山に向かって登っていきます。凌雲閣のそばの駐車場にバイクを停め、少し散策してみ
ることにします。目の前に迫り来る十勝連山の眺めが素晴らしいです。
早くも紅葉が始まってます。これから山が最も美しくなる季節を迎えます。今回のツーリングでは紅葉などまったく考えて
いなかったので、これが見れただけでもちょっぴり得した気分です。
眼下には宿泊したカミホロ荘と、上富良野の町を一望できます。
さて、そろそろ出発するとします。今日は札幌までです。昨日来た道をしばらく戻ります。富良野を過ぎて、国道38号線
との分岐は直進し、日高峠で国道274号線(石勝樹海ロード)に出ます。時折、夕張メロンやらとうきびを売る店が現れ
ます。ついつい心惹かれて、店先へバイクを滑り込ますと茹でとうきびをいただきました。暇そうにしてた店のおっちゃん
をつかまえて世間話などをして、道民とつかの間の交流をはかります。
札幌のホテルに落ち着くと、夜は何を食べようかなど考えながらゴロゴロします。ススキノにはなんでもありますよッ。
6日目になりました。昨日泊まったホテルには温泉があり、しかも露天風呂まで付いておりました。まあ、雰囲気云々では
ありませんが、とても良かったです。ホテルのレストランでゆっくりと時間をかけて朝食を楽しんだあと、いよいよ出発する
ことにします。今日はニセコまで走ります。距離的にも時間的にも余裕があるので、のんびり行くことにしましょう。初めは
国道453号線で支笏湖へ出ます。湖畔をグルッと廻って、しばらく行くと美笛峠にさしかかります。ここは以前走ったとき、
とても快適で気持ち良かった道です。ここぞとばかりスロットルを開けてしまいますね。峠が終わり、その先にあった道の
駅で休憩します。隣に併設されている「きのこ王国」では、土産物や美味そうなものがたくさん置いてあり、見ているだけで
も楽しめます。また、ここで評判なのが、きのこ汁でとても美味しかったです。その後、バイクを走らせると間もなくニセコに
到着します。ちょっと早いですが、宿へ向かいます。今夜はニセコ五色温泉に泊まります。ここは昨年の夏に立ち寄った温
泉で、是非泊まってみたかったところです。楽しみですね。温泉。
(6日目の画像はありません)
ついに最終日になってしまいました。しかも、残念なことに雨です。早めに札幌へ戻ることにします。
いつもバイクを借りている陸王さん。毎度お世話になってます。
Kawasaki ZEPHYR1100
空冷2バルブ、丸目ライト、2本出しマフラー、質実剛健でノスタルジックなスタイルをしたカワサキ最大の
ネイキッドはいかにも、ひと昔以上前のオートバイといったものです。
大柄で重量のある車体は、今の時代のバイクと較べて、決して機能面で勝っていませんが、このバイク
にはそんな機能を上回る様式美のようなものを感じました。
