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した。珍しく睡眠時間はたっぷりあったのだが、あまりの寒さで熟睡することができなかった。案の定すっきりしない目覚めだ。 しかし、車から外へ出るとこれ以上ない良い天気に、俄然やる気が湧いてくる。今日は北信五岳の最後の一峰である戸隠山に登 る。準備を済ませると、戸隠神社奥社入口に車を移動した。ルートは戸隠神社奥社から八方睨ピークを越えて戸隠山を目指すも のにした。まずは大鳥居をくぐり、戸隠神社奥社へまっすぐ続く参道を進んで行く。重厚感のある随神門を越え、杉の大木が並 ぶ中をしばらく行くと戸隠神社奥社に到着した。とくに信心深いわけではないが、ここはパワースポットとして有名らしいので 御参りすることにした。ここからが登山道になる。奥社手前の九頭龍社の脇から登って行く。始めからの急登はかなり堪える。 足を慣らすために、ゆっくりペースを意識して登ることにした。樹林帯の中は風があまり通らず、たちまち汗ダク状態になった。 頭上には木々の間から、戸隠山から九頭龍山あたりが見え隠れしている。すぐに鎖場になるが、ここは鎖を使わなくても難なく 通過できる。五十間長屋、百間長屋を過ぎると再び鎖場が現れた。今度の鎖場はいくつも続く鎖のオンパレードと言ったところ だ。長い鎖、短い鎖、鎖に頼らずに登れるところや腕力に頼らなければ登れないところなど様々だ。なんとかこれらの鎖場を終 えると、行く手に蟻の塔渡と剣の刃渡が現れた。今山行の核心部とも言える難所だろう。手前の始まり部分で一旦息を整えなが らその様子を眺めてみる。なるほど、これは凄い。いや、ヤバイ。幅30cm前後のナイフリッジがアップダウンしながら向こ うの尾根まで続いている。噂にたがわず危険な道である。足元が比較的安定しているところは無理して立って行き、その他は四 つん這いなどしながら通過した。周りの状況を見ている余裕はまったくなく、とにかく足元だけに注意して歩いた。後半の剣の 刃渡は完全に跨って行かねばならなかった。難所を終え、ひと登りすると八方睨にでた。まずは、ほっとした気分だ。ひと休み したあと歩きだした。八方睨からほどなくすると戸隠山に到着した。歩きだしてから3時間10分。今日は天気が良く眺めは最 高だ。西側には西岳の姿が存在感を放っており、その奥には残雪を纏った北アルプス後立山連峰の連なり。先ほど苦戦した蟻の 塔渡には人が立っており、ここから見下ろすとその凄さがいっそう感じられる。そして、すでに登っている飯縄山、黒姫山、高 妻山も一望のもとだ。とくにここから見る高妻山の山容は素晴らしい。さて、このあとはどうするか。はじめの予定では戸隠山 のみピストンだったのだが、あの鎖場と蟻の塔渡を引き返す気にもなれない。と言うことで、ここからは九頭龍山を越えて一不 動まで行き、戸隠牧場へ下りる周回ルートで行くことにした。こちらのほうは時間がかかるが、戸隠山のルートとしては一般的 なものらしい。眺望の利く尾根歩きで九頭龍山へ、さらに一不動避難小屋までやって来るとあと少しだ。ここからは以前、高妻 山に登ったときの道で戸隠牧場へ下山する。奇しくも6年前の同じ日のことであった。 ![]() ![]() ![]() 戸隠神社奥社入口からスタート 大鳥居 立派な随神門 ![]() ![]() ![]() 戸隠神社奥社で安全登山を祈願する 登山道入口。ここから急登りが始まる 振り返ると戸隠スキー場 ![]() ![]() ![]() 見上げると戸隠山の山並み 五十間長屋 百間長屋
![]() ![]() 西側の展望は北アルプス後立山連峰
![]() ![]() ![]() 五十間長屋、百間長屋を過ぎると連続する鎖場が現れる。ここではあまり体力を消耗しないようにしたい
![]() ![]() いよいよ核心部の蟻の塔渡 蟻の塔渡を終えて振り返ってみる
![]() ![]() ![]() 八方睨に到着。ここからは尾根歩き 西岳への分岐でもある 上から見るとこの高度感は凄い
![]() ![]() なかなかの存在感を放つ西岳、本院岳。この山も気になる 白馬岳〜小蓮華山〜白馬乗鞍岳
![]() ![]() 足を滑らせたら命はない。滑落と言うより墜落だ よく見ると岸壁の下にエスケープルートがある
こちらのほうがよけい怖いのでないか
![]() ![]() 3時間10分で戸隠山に到着 高妻山から乙妻山の眺め
![]() ![]() 全貌を見せる飯縄山と瑪瑙山 頭を覗かせている黒姫山
![]() ![]() 九頭龍山を越えて一不動を目指す 一不動避難小屋まで来ればあとは下るのみ
<あとがき> 周回コースとなったため予想以上にガッツリ歩かされてしまった。これから訪れる 夏山シーズンに向けて良い山行になった。登山道は変化があり楽しめた。ただ、言
うまでもないが蟻の塔渡だけは十分注意が必要だ。天候に恵まれ、尾根からの眺め
も素晴らしかった。麓の戸隠神社や戸隠牧場とあわせて楽しむことができる。
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