25谷川岳A


 オキの耳からの眺めを満喫
たにがわだけ


(1977m)
                                                                                    群馬県みなかみ町
                                                                                    新潟県南魚沼郡湯沢町



週末になると天気が悪い。梅雨真まっさかりとはいえ文句の一つも言いたくなる。
今週末も相変わらずだが、雨はなさそうなので谷川岳にでも行ってみることにした。
先月の瑞牆山同様、以前登ったときにはまったく景色が楽しめなかったのでリベンジ登山となった。
久しぶりに会社の工場長も一緒だ。


 2012年6月30日    

 ・コース
  天神峠リフト⇒熊穴沢避難小屋⇔天狗の留まり場
  ⇔肩ノ小屋⇔トマの耳⇔オキの耳

 ・行き 3時間10分 、 帰り 2時間10分

 ・標高差 667m

 ・歩程 7.8km
  


山開きを明日に控えた6月の最終日。ロープウェイに乗って天神平までやって来た。気になる空模様は青空も見えるが、薄い雲
が山頂方向へ絶え間なく流れている。まあ天気の大きな崩れはなさそうだ。スキー場を正面に見て、右側へ登山道が延びている。
今日は観光リフトで天神峠まで上がり、そこにある神社で登山の無事を祈ってから出発することにした。歩きはじめるとすぐに
岩場が続き、ゆるやかに下って行く。しばらくすると天神平からのトラバース道と合流した。岩場から木道に変わり、正面には
木々の間から山頂が見える。歩きはじめて40分ほどすると熊穴沢避難小屋にでたので、ここで小休止することにした。さて、
汗もひいたところで再び歩き出そう。小屋から先の道は一転して、急な斜面が続いていた。滑りやすい岩場にはロープや鎖が架
けられ、手を使って登らなければならない箇所もある。また、樹林帯を抜けるまでは道が狭いので、すれ違いのため停滞するこ
ともあった。大した時間ではないが、ひたすら急登を詰めていったので堪らず二回目の休憩とした。吹き渡る風が火照った体に
心地良い。振り返ると先ほどまでいた避難小屋が眼下に小さく見える。こうしているあいだにも下からは登山者が次からつぎへ
と登って来る。山頂方向は雲がかかってしまい、はっきりと見えないが、そこへ繋がる天神尾根には多くの人が連なっているの
が分かる。その後は急な登りがあるものの、いいペースで進んで行った。途中にある天狗の留まり場は、見晴らし最高で絶好の
休憩ポイントとなっているが、そのまま通過する。辺りはすっかり灌木から笹原に変わり、高山の色合いが強くなってきた。そ
して、歩きはじめて2時間ちょっとで残雪が現れた。登り下りをひとつの狭いルートで行くので、多くの人が溜まっていた。そ
ばではアイゼンを装着している人や、弁当を広げているグループもいる。順番がきたので先へ進む。思えば雪の上を歩くのは久
しぶりのような気がする。腐った雪面にはステップがきってあるが、これに頼らずキックステップで登って行く。どれほどこの
残雪が続くのかと思っていたら呆気なく終わり、肩ノ小屋に到着した。ここまで来れば山頂まではあと少しなのでひと息つくこ
とにした。西側の斜面にはミヤマキンポウゲが群生しており、一面を鮮やかな黄色に染めていた。小屋からは10分もすればト
マの耳だ。前回来た時は酷い濃霧のためまったく眺望が得られず、ここで引き返したものだった。とりあえず記念写真を撮り北
峰のオキの耳へ向かう。稜線を一旦下った尾根道は両側が開けているので、すこぶる開放的で気分が良い。おまけに花も現れた。
ハクサンイチゲ、ユキワリコザクラ、ヨツバシオガマ、ウスユキソウなど、高山植物を愛でながら歩けるのも夏山の醍醐味である。
そして、のんびりと20分も歩けばやがてオキの耳に到着した。山頂は多くの人で賑わっていたので、写真だけ撮るとその先で
休憩することにした。少し雲が広がっているものの、まずまずの眺めと言っていい。稜線を辿ると一ノ倉岳と茂倉岳へと素晴ら
しい縦走路が続いている。東側は東尾根を挟んでマチガ沢と一ノ倉沢へ落ち込む絶壁となっており、その落差1000メートル
は迫力満点の眺めだ。その向こうには、白毛門、笠ケ岳、朝日岳がデーンと連なっており、奥には上越国境の山々もなんとか見
えた。そして、ここから眺めるトマの耳の姿がまた素晴らしい。谷川岳の双耳峰はとても美しいものだ。


  
      フニテルから白毛門の眺め       天神峠までリフト利用でラクチンラクチン        神社にお参りしてから出発

  
     天神峠からの道はとても静か            木々の間から見える山頂          40分で熊穴沢避難小屋に到着
                                                                 ここで休憩する
  
        山頂へ続く天神尾根            天狗の留まり場はそのまま通過            山頂手前に残る雪渓
    ここからは、しばらく岩場になる
 
   雪渓の下端では渋滞。登り、下りの人が入り乱れて混雑だ                久しぶりに雪の上を歩いた
                                                腐った雪でもツルツルの靴底では滑ってしまう
 
      雪渓歩きもあっという間に終わり、肩ノ小屋に着いた             小屋の脇に咲くミヤマキンポウゲの群落
          ここまで来れば山頂まではあと少しだ
 
   山頂に向かって延びる西黒尾根は日本三大急登のひとつ       「 あの西黒尾根はしんどかった! 」 と工場長。。。かなっ?

 
              まずはトマの耳に到着                       いったん下って最高点のオキの耳を目指す
                                                 一ノ倉岳と茂倉岳に続く稜線が谷川岳の核心部
 
      両耳の鞍部には高山植物がたくさん咲いていた                 3時間10分で無事にオキの耳に到着
      ひときわ目を引くのはピンク色のユキワリコザクラ                     360度の眺めはこちら
 
      1000メートル下に流れる湯檜曽川を見下ろす              ここからグルッと廻って白毛門まで行ってみたい
       その向こうに白毛門、笠ケ岳、朝日岳が並ぶ                先にはうっすらと上越国境の山々も見える
  
         帰りの雪渓歩き                   コースを離れて久しぶりにグリセードに挑むが、見事に失敗
                                            ストックがポキッ!。。。やってしまった




          立ち寄り温泉情報
          湯テルメ・谷川
          水上で日帰り温泉といえばやはりここだ。これまで何度も立ち寄っている。ここの露
          天風呂は森の中で入っているような感じがするので、とても気に入っている。料金も
          リーズナブルなところはいいが、いつ行っても混んでいる。




        <山行後記>
          梅雨の真っ盛りではあったが、それほど天気も悪くなく、前回見ることが出来なかった
          景色もまあまあ楽しむことができた。残雪と初夏の時季に登ったので、次は谷川岳が真
          っ赤に染まる頃に来てみたい。また、一ノ倉岳や茂倉岳への縦走、山頂から見た白毛門
          も楽しそうだ。



               【2007年5月13日 谷川岳@  




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