76大台ケ原山


 傘をさしながら日出ケ岳までの散歩
おおだいがはらやま


(1695m)
                                                                               奈良県吉野郡上北山村・川上村
                                                                               三重県多気郡大台町


          奈良県と三重県に跨る台高山脈の主峰が大台ケ原である。1600m前
          後の比較的平坦な山が集まり、近畿の屋根を形成している。ピークの日
          出ケ岳を中心に正木ケ原、牛石ケ原、大蛇ーなど見所の多い秘境として
          も知られている。日本では地形的にも珍しく、また、有数の多雨地帯の
          ため鬱蒼とした原生林をはじめ、独特の自然環境を有するところだ。


         【 関西国際空港 --- 大峯山 --- 天川村(泊) --- 大台ケ原山 --- 関西国際空港 


 2008年11月16日    

 ・コース
  大台ケ原駐車場⇔日出ケ岳

 ・行き 30分 、 帰り 25分

 ・標高差 115m

 ・歩程 4.0km
  


昨日は大峯山を終えると天川村の民宿に泊まった。温泉は無かったものの料理は美味しく、ゆっくりすることが出来た。今日は
予報のとおり朝から小雨が降っている。再び行者還トンネルまでやって来ると、この天気にもかかわらず登山者が出発の準備を
しているところだ。やはり昨日、大峯山を済ませたのが良かったと実感した。トンネルを抜けて大台ケ原ドライブウェイまでの
間は、深山幽谷と紅葉の回廊を行く凄い景観だ。何度か車を停めて、その眺めに見入ってしまった。シーズン終了間近のため、
大台ケ原の駐車場には数台の車があるだけで閑散としていた。車を停めるとまずはビジターセンターに行ってみた。こんな天気
のため、それほど歩くつもりもないので、しばらく見学でもすることにしよう。時刻は11時を過ぎたので、そろそろ出発する
ことにした。今回は日出ケ岳のピストンのみでお気軽気分だ。ザックをおき、ビジターセンターで借りた傘を差して歩き始め
た。苔探勝路という平坦な遊歩道で、本来ならゆっくり歩きたいところだが、悪天候のためついつい急ぎ足になってしまう。笹
原の中にはトウヒやブナなど、紀伊半島では少なくなったという樹木を見ることが出来る。道の左側にある水場を過ぎると、道
はコンクリートの階段に変わった。これを登ると視界が開け、正木峠への分岐に出た。左方向に続く木段の先には早くも日出ケ
岳が現れた。前からはカッパを着た数人の観光客が下りてきた。とりあえず山頂まで行ってみようという、こちらと同じ考えだ
ろう。日出ケ岳へはあっと言う間に到着した。そこには立派な展望台が建てられ、晴れていればさぞかし良い眺めを楽しめるの
であろう。今日は眺望ゼロではないが、山頂は風が強く、展望台の中に身を隠さなければいられない状態だ。しばらく休憩して
いると、地元の警察がやって来てxxさんですかと尋ねてきた。聞いてみると昨日から戻ってこない60歳代の男性がいるらし
い。人を良く見て聞いてこい。そんな歳にみえるかっ。さて、いつまでもここにいてもしょうがないのでさっさと戻ることにし
よう。


  
       山谷を染める紅葉が見事              大台ケ原駐車場に到着           出発前にビジターセンターを見学

  
       雨の中をぼちぼち歩きだす            笹原の道は平坦で楽々            早くも日出ケ岳が見えてきた

 
          山頂の手前には階段が設置されている                  日出ケ岳には立派な展望台が建っている

 
          30分であっけなく到着。遠望利かず残念                     なんともちっぽけな山頂標だ

 
            この先を行くと正木ケ原へと至る                   晴れていれば志摩半島まで見えるらしいが


      帰りの車窓からは、まるで墨絵のような風景が広がる




        <山行後記>
          日本で最も雨の多い場所だけあり、これが本来この山の姿なのだろう。雨さえ降ってなけ
          れば、東大台コースを時間をかけてゆっくり歩きたかった。しかし、自然豊かで神秘的な
          大台ケ原の一端は感じることが出来た。



      11月15日 大峯山





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