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阿蘇山という名前の山はない。最高峰の高岳をはじめ、中岳、根子岳、 烏帽子岳、杵島岳の総称であり、これを阿蘇五岳という。世界屈指のカ ルデラと、間近に見ることができる火山の風景が魅力だ。 九州遠征の第二弾は3日間で3座を巡る。前回の霧島山では火山の素晴らしさに 感動したので、今回の阿蘇山や九重山もとても楽しみだ。
【 熊本空港 --- 阿蘇山 --- 熊本(泊) --- 祖母山 --- 久住高原(泊) --- 九重山 --- 熊本空港 】
今日から3日間は天気が良さそうなので雨の心配もなく、気持ちの良い山歩きが出来そうだ。初日の今日は阿蘇山に登ることに した。 空港からレンタカーを飛ばし、登山口である仙酔峡に到着したのは12時30分。登山ルートだが、初めは仙酔尾根で一気に高 岳を目指そうと考えていた。が、その仙酔尾根の急登を見上げた途端、ロープウェイを使って中岳経由で高岳に行くことに予定 を変更した。お手軽登山である。明日以降のことも考えて無理をしないことにした。ロープウェイ火口東駅から登山開始。左手 に中岳を見ながら舗装された道を進んで行くと、間もなく中央火口群を見渡せる展望台のような場所にでた。噴煙を上げる火山 特有の荒涼とした風景が広がっている。ここからが登山道らしくなり、高岳山頂にかけては火口壁を歩いて行くことになる。何 も遮るものがないので、眺めは良いのだが強風のときは怖そうだ。この先の登りを越えると中岳山頂に到着した。3人組の先客 がいたが、すぐにロープウェイ駅方向へ出発していった。こちらも高岳を目指しているのでここは通過。高岳山頂はすぐそこ で、大した苦労もなく1時間で到着した。山頂からはとにかく良い眺めだ。外輪山の向こうには、少し霞んでいるが九重連山の 影が見えた。すぐ近くの景色は月面を思わせるものがあり、なんとも言えぬ光景である。再び中岳、そしてロープウェイ駅まで 戻ってもよかったのだが、当初に登る予定であった仙酔尾根を駐車場まで下って行くことに決めた。小休止のあと下山開始。こ の先を少し下ると高岳東峰と仙酔尾根への分岐があった。あらためて上から仙酔尾根を見下ろすと、かなりの角度で駐車場まで 急降下といった感じだ。足元に注意しながら、岩石と火山礫地帯をひたすら下る。下る。下る。右手には鋭い山容の鷲ヶ峰が姿 を現していた。あのてっぺんには登れるのだろうか、などと考えながら下り続けるとようやく駐車場に到着した。 ![]() ![]() 仙酔峡から高岳を見上げる ロープウェイを降りて、まずは中岳へ向かう ![]() ![]() しばらく行くと火口に出る この尾根を進むと中岳だ ![]() ![]() 中岳に到着 次は最高峰の高岳を目指す ![]() ![]() 1時間で高岳に到着 ロープウェイ火口東駅と向こうには往生岳 ![]() ![]() 荒々しい姿の鷲ケ峰 仙酔峡まではかなりの高度感がある ![]() ![]() ここから一気に下って行く 足場の悪いバカ尾根 ![]() ![]() せっかく阿蘇まで来たので、帰りに米塚と草千里ケ浜に寄ってみた。米塚は80mほどの可愛らしい山 だがこれでも立派な火山らしい。現在では立ち入り禁止となっている。草千里ケ浜は牧歌的な風景が 広がる、阿蘇を代表するスポットだ。 <山行後記> 九州の山歩きはまずまずの天気でスタートすることが出来た。阿蘇山はロープウェイ を使って手軽に登れ、火山の迫力ある景色を目にすることが出来る素晴らしいところ であった。今回は仙酔尾根を下ったが、かなりしんどい思いをした。ここを往路で登 っておけば良かったかどうかは何とも言えないところだ。
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