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斜里岳は知床半島の付け根からやや内陸に位置しており、緩やかな裾野 を長く張った独立峰はオホーツク富士と呼ばれている。周囲の平野部か らひと目で判るその山容は、とても端整で素晴らしい。 北海道遠征は今日から3日間で道東の山を巡ることにした。 関東地方はまだ梅雨が明けておらず、すっきりとしない空模様が続いているが、
果たしてここ北海道では天気に恵まれるだろうか。
初日の今日は斜里岳に登ることにした。
【 女満別空港 --- 斜里岳 --- ウトロ温泉(泊) --- 羅臼岳 --- 雌阿寒温泉(泊) --- 阿寒岳 --- 女満別空港 】
女満別空港に着くとレンタカーを飛ばして登山口のある清里町の清岳荘にやってきた。途中、道に迷ってしまい11時30分に なってしまった。情報によると、この山は午後からは入山させてもらえないということだ。ルートだが往路は旧道を行く沢コー ス、復路は新道を行く尾根コースにした。これが一般的なルートのようだ。急いで準備し早速歩き出した。歩き出しは林道だ が、その後は林の中へ入っていく。曇り空だが蒸し暑く、すぐに汗が吹き出てきた。あまり広くはないが、良く踏まれた登山道 をしばらく登って行くと沢の流れと合流した。かなりの水量がある。ここからは幾度となく沢の渡渉を繰り返すことになる。赤 目印を頼りに進んで行くが、うまく渉れない箇所があり、自分で最善の渡渉ルートを見つけながら進んで行く必要があり、こら はこれでなかなか楽しいものだ。30分ちょっとで新道との分岐である下二股だ。この先からは行く手にたくさんの滝が現れ る。このコース沿いにある滝は眺めるのではなく、すぐそばを登って行くことになる。なかにはシャワークライミングのような 箇所もあった。幾つもの滝を越えると、やがて新道との合流である上二股だ。登り始めたのが遅かったせいか、前から下山者が 続々とやってくる。先を急いでいるので休憩もそこそこに歩き続けると、沢の流れも絶え、森林限界に達した。すぐに9合目の 胸突八丁で、ここから馬の背までは急登が続く。かなり疲れてきたが、山頂手前の頑張りどころだろうか。稜線上にある馬の背 に出ると山頂を捉えることが出来た。ザックをおろし、しばし休憩することにした。山頂への道は浮き砂利で滑りやすい。途中 には祠が建てられており、綺麗な花たちが迎えてくれている。山頂はそこそこの広さがあり独り占めだった。陽は射しているの だが、雲が流れているので眺望は今ひとつすっきりしないが、雲の晴れ間からは麓の街を手に取るように見ることができた。さ て、のんびりもしていられないのでさっさと下山することにした。上二股まで戻り、新道に入るとそこからは尾根歩きになる が、幾つか登り返しがあり熊見峠までは意外としんどい歩きとなった。17時30分、無事に清岳荘に戻ると本日の宿泊先であ るウトロ温泉に急行した。 ![]() ![]() 11時30分に清岳荘に到着。急いで出発する 旧道は沢を遡上するコースだ ![]() ![]() このような滝の脇を登って行く 斜里の町が遥か下に見える ![]() ![]() 樹林帯を突き抜けると一気に視界が開ける ようやく山頂をとらえた ![]() ![]() 9合目まで来ればあと少しだ ここから登りがきつくなる ![]() ![]() 浮き砂利の急登をラストスパート 3時間5分で斜里岳に到着 ![]() ![]() 次から次へと雲が流れてくるので眺望はいま一つ 斜里岳に別れを告げ、ウトロへと急ぐ <山行後記> 沢を遡行する旧道は思っていた以上に面白かったが、水量の多いときや復路では通ら ないほうがいいだろう。帰りの新道は小さな登り返しが厄介だ。距離の割りに少々疲 れたが、初日から気分いい山行ができた。
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