54焼岳


 穂高岳と笠ケ岳の展望台
やけだけ


(2455m)
                                                                                          長野県松本市
                                                                                          岐阜県高山市


         焼岳は北アルプス唯一の活火山で、この山域にあって標高は決して高くは
         ないが、この山の噴火によって生まれた大正池とともに上高地を代表する
         眺めの一つだろう。山頂は双耳峰で最高点は南峰だが火山ガスのため立ち
         入りが禁止されている。


              もうそろそろ北アルプスからは雪の便りが届きそうだ。
       今日は北アルプスでも登り易そうな焼岳と乗鞍岳に登頂し、その後は小谷温泉に移動する。
                  明日は雨飾山やっつけることにする。

   
 2007年10月6日    曇/晴

 ・コース
  新中ノ湯⇔下堀沢出合⇔南峰分岐⇔コル⇔北峰

 ・行き 2時間30分 、 帰り 1時間55分
                  
 ・標高差 855m 北峰(2444m)まで
          
 ・歩程 8.0km
  


安房峠方面へ進み、中ノ湯温泉を過ぎた10号カーブ付近にある登山口に夜中に到着した。翌日に備えてすぐに睡眠した。5時
過ぎに起き、しばらくボケーとしたあと、ゆっくり準備をする。駐車スペースからは朝日を浴び、赤くなり始めた穂高岳が綺麗
に見える。数人の登山者と一緒に6時に歩き出した。まだ太陽が出ていないので林の中は薄暗い。それほど急ではないが、着実
に高度を上げているのが分かる。はじめは乾燥していた道も、しばらくすると水溜りや泥濘のため歩きづらくなり、靴が次第に
汚れてきた。陽が差してきたが、気温が上がらないのであまり汗をかかない。やはりこの時期の登山は快適だ。1時間ほど林の
中を歩くと、突然視界が開け、焼岳の山頂付近が姿を現した。南峰と前衛峰との間に噴煙を上げているのが目指す北峰になる。
先に居た人たちと一緒にここで小休止することにした。この先は山頂手前の鞍部まで小さなモレーンを登っていくことになる。
狭い登山道はほぼまっすぐ伸びており、ところどころスリッピーだ。分かりづらいが、左手に聳える南峰に続く分岐があり、こ
ちらを二人が登っていった。ゆっくり歩き続けると、1時間で南峰と北峰とのコルにでた。この裏側には綺麗な山上湖があり、
なかなか良い雰囲気を醸し出している。すぐ目の前には噴気孔があり、轟音とともにもの凄い勢いで噴煙を吐き上げていた。臭
気もかなりのものだ。ここまで来れば山頂まであと一息で、噴気孔を巻くように数分行くと北峰山頂に到着した。まず目に飛び
込んできたのは穂高連峰だ。涸沢のカールまでくっきりと見ることができ、さらにその向こうには槍ケ岳だ。左手には若干雲が
かかっているが飛騨の名峰、笠ケ岳がそそり立っている。眼下には上高地で、梓川のゆったりした流れがとても印象的だ。南に
目を向けると、雲の上に頭を覗かせた乗鞍岳がある。ぐるり360度のパノラマは最高で、いつまでも眺めていたいものだ。と
ころで南峰は火山ガス噴出のため登頂禁止というのだが、まったくそのような気配がなく、頂上には数人が上がっていた。むし
ろこちらのほうが危険のような気がするのだが。ここで朝食を済ませ、しばらく景色を楽しんだあと下山することにした。今日
はこれから乗鞍岳に行かなければならない。


 
         駐車エリアの脇にある登山道入口                      モルゲンロートに染まる穂高岳

 
   下堀沢出合手前からの焼岳。左が南峰で隣奥が北峰             コルに向かってモレーンを緩やかに登って行く

 
       激しく噴煙を噴き出しているすぐ脇を進む                       コルに上がり振り返る

 
      2時間30分で北峰に到着。360度の眺望だ               眼下には正賀池。向かいの南峰にも人がいた

 
           上高地と梓川を俯瞰する                             飛騨の名峰 笠ケ岳

 
         穂高連峰の迫力ある眺めと槍ケ岳                       次はあの乗鞍岳を目指す

                     
                        下山時の駐車場は車で一杯になっていた




        <山行後記>
          久しぶりにいい天気で最高の眺めを楽しむことができた。特に槍穂は素晴らしかった。
          登山道は分かりやすく、危険な箇所は無い。南峰のほうが火山活動が安定しているよう
          に見えるのだが、そちらへの登頂が禁止されているところが理解できなかった。しかし
          すがすがしい天候のもと、気分良い山行ができた。



     午後の乗鞍岳へ 、 10月7日 雨飾山





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