津軽平野に聳える見事な円錐形の山容は、津軽富士とも呼ばれており、 青森県最高峰の山である。また、古くから山岳信仰の山とされ、山頂に は岩木山神社奥宮がある。そんな岩木山は津軽の人々の心を魅了して止 まない自慢の山だ。 【 東北山巡りウィーク 】 ８/15 8/16 8/17 盛岡（泊） --- 岩手山 --- 酸ケ湯温泉（泊） --- 八甲田山 --- 岩木山 --- 盛岡（泊） --- 早池峰山 --- 8/18 8/19 8/20 酒田（泊） --- 鳥海山 --- 鶴岡（車中泊） --- 月山 --- 蔵王山 --- 白布温泉（泊） --- 吾妻山
午前に八甲田山を終えると急いで岩木山へとやって来た。津軽岩木スカイラインは九十九折の道を一気に８合目まで連れて行っ てくれるが、通行料金が高い。もちろん麓から登る登山道も幾つかある。駐車場には数台しか車がなく、ガスに覆われてとても 静かだった。今日は８合目まで車で登ってきたうえ、さらに９合目へリフトに乗ってしまおうかと思ったのだが、強風のためリ フトは運休だった。まあ、このリフトに乗ったら登山の価値が無くなってしまうと自分を納得させる。ターミナルにあるレスト ハウスの脇から伸びる登山道に入ると、辺りは鬱蒼としている。道は狭く、木や草が中央まで張り出してきているので歩きづら い。雨は降っていないが、草木の水滴が降りかかってきて大変だ。あまり整備されていないような気がするが、これは９合目ま でリフトを使う観光客がほとんどのためだろうか。下山してきた外人に山頂までの状況を聞いてみると、流暢な日本語で答えて くれた。３０分歩くとリフト駅方面との分岐点に出た。山頂まで２５分の表示がある。森林を抜け、目の前には岩山が現れる。 本来ならこの辺りから眺望が得られるのだろう。左に巻くように進むと、霧の中に巨岩が屹立する光景が浮び上がってきた。他 に見るものがないので、こんな光景でも眺めて気を紛らわすしかない。すぐに鳳鳴ヒュッテに着いた。このヒュッテが建てられ た背景には昔の悲哀があると言う。八甲田山にしろ岩木山にしろ遭難事故にまつわる物語はあるものだ。この先から岩登りが始 まったが、足元がグラグラしており岩が崩れ落ちてこないか心配だ。前方にうっすらと見えてきたのが山頂かと思ったが違って いた。更にその先に山頂があった。ゆっくり登っても１時間で到着した。先客は地元の１人だけで、岩木山神社から登ってきた そうだ。今日は眺望がないため高度感がまったくない。晴れていれば津軽平野が俯瞰でき、また、日本海の向こうには北海道の 松前崎まで見ることが出来たのだが残念だ。さっさと下山し盛岡まで急ぐことにした。   スカイライン８合目のレストハウス ３０分でリフト山頂駅分岐点   とくに名前は付いていないようだが、多くの奇岩が点在する 鳳鳴ヒュッテを通過する   崩れそうな岩ゴロの道を登ると山頂は近い あっという間に岩木山に到着  またしても残念な天気だ。眺望が利けば素晴らしい景色なのだが ＜山行後記＞ 天気が良くなかったので短時間で終えることが出来たのが救いだった。幾つか登山 ルートがあるとはいえ、メインルートであろうスカイライン８合目から９合目にか けての整備状況が悪かった。青森一の高山も、観光道路とリフトを使えば誰でも手 軽に訪れることが出来る。 岩手山 --- 八甲田山 --- 岩木山 --- 早池峰山 --- 鳥海山 --- 月山 --- 蔵王山 --- 吾妻山 |
